草思社

書籍詳細

吟遊詩人マルカブリュの恋
数世紀を経て発見された幻の巻物には、不可解な死を遂げたある修道女にまつわる、謎めいた言辞があった──。中世南仏に花開いた至高の愛をめぐる哲学ミステリー。
ISBN 978-4-7942-0897-2
定価 2,090円(本体1,900円)
判型 四六判
頁数 216頁
初版刊行日 1999年06月28日
原書タイトル A TROUBADOUR'S TESTAMENT
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ジェイムズ・カウアン
1942年生まれ。オーストラリアの著名な作家・詩人。アフリカ各地の少数民族部落、オーストラリア内陸のアボリジニの集落など、各地を移り住み、現在はイタリアに在住。小説『修道士マウロの地図』『吟遊詩人マルカブリュの恋』など五冊のフィクション、十冊のノンフィクション、二冊の詩集がある。
小笠原豊樹
1932年生まれ。2014年没。訳書にマヤコフスキー、ソルジェニーツィン、プレヴェール、ロス・マクドナルド、ブラッドベリ、トロワイヤなど多数。2014年に著書『マヤコフスキー事件』で第65回読売文学賞(評論・伝記賞)受賞。また岩田宏名義で、詩をはじめ随筆、小説、評論を多数発表。1966年に「岩田宏詩集」で藤村記念歴程賞受賞。
この本へのご意見・ご感想
中世の南仏プロヴァンスで活躍した吟遊詩人マルカブリュの幻の作品が発見された。それはある修道女の死を悼んでまとめられた巻物だという。そこには、詩人の恋人だった修道女の死にまつわる謎めいた言辞がちりばめられていた。
修道女の死体からは異端の印が発見された。死の真相を追った詩人は、なぜ完成した巻物を川に投げ捨て、沈黙してしまったのか? 歴史の真実を探る主人公の前に、盲目の女性画家、狂った砂金採り、人の心を読む修道院長が現れて……。
中世南仏に花開いた至高の愛をめぐり、謎が謎を呼ぶ歴史哲学ミステリー。