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忙しい人の食事づくりをスピードアップするシステム料理法

迷いをなくせば、だれでも料理が早く作れます

 時短料理と聞くと、手抜き料理を思い浮かべますが、本書がめざすのは、手抜きなしで朝夕のおかずや常備菜を少しでも早く作れるようにするというもの。
 そのためには大きくふたつのコツがあります。

1. 作業をほんの少し先取りして調理時間を短くすること
2. 先取りすることで、メニュー、料理の段取りや味つけを悩まない、迷わないこと

 このふたつをつねに意識したうえで、料理を「切る」「下味」「加熱」「味つけ」「保存」といった段取りでとらえなおして、台所仕事を見直せば、だれでも時短料理ができるようになります。このほか、質のよい基本調味料を選んでラクに上手に味をつけたり、肉料理を工夫したり、効率的に献立を考えたりといった、さまざまな時短テクニックも紹介されています。その一部をご紹介しますと……。

◆時短で作るなら調味料にはお金をかける。
◇肉は、倍量炒める習慣を!
◆まず野菜の塩もみを作っておこう!
◇ゆで野菜を1種類、常備しよう。
◆料理本を広げながら作らない。
◇かたまり肉は、時短の頼れる助っ人。

 編集担当も本書を読みながら、自ら実践してみましたが、食事の支度に対する意識を変えるだけで、次に何をすればよいのかが自ずと見えてきて、次の作業がパッパッと準備できるようになります。
 続けていくと、いわば、事務作業を効率化するように日々の料理がこなせるようになってきますからじつに不思議な感覚です。そうして実際にほんとうに早くつくれるようになってきましたので、忙しい中でも食事の用意をしなければならないすべての方におすすめいたします。

(担当/三田)

著者(田内しょうこさん)からのメッセージ

この本は、とにかく「早く」ごはんを「作る」ことを追求しています。
どうしたら、ほんの少しでも早く仕上がるのか。
ほんの少しでも、先取り作業をしておくと、ごはん作りは、うんとラクになります。
段取りを考え、次に何をしようかと迷ったり、何を作ろうかと悩まない。
迷う時間がなくなるだけで、だれでも本当に料理が早く作れるようになるのです。

1日5分でよいから、先取り作業をしておきましょう。
肉に下味をつけたり、野菜を切っておいたり、便利な調味料を用意しておいたり。
必ずしも料理の先取り作業ではなくても、帰り道の5分で「今日の手順はどうしようかな」と考えておくことも立派な先取り作業です。そうしたわずか数分の積み重ねが時短につながるのです。

子どもができ、行き当たりばったりでの料理では到底まわらない! ということをイヤというほど思い知らされました。
慌ただしい生活の中で、夜7時なのにごはんの支度ができておらず、お腹が空いて泣かれて仕方なく、おせんべいなどを食べさせて罪悪感でいっぱいになったり。気持ちに余裕がなく支度をして、子どもにやけどをさせて、絶望的な気持ちになったり。
何もかも投げ出したい気持ちになったことも何度もあります。

それでも、ごはんを作らないと毎日はまわりません。
失敗もしながら少しずつ決まってきた、ごはんづくりのルールをまとめました。

この本には、帰宅して5分10分で作れる、アイデア料理のレシピはそんなに載っていません。「時短料理って書いてあったのに!」と怒ってしまう方もいるかもしれません。が、根本から自分の料理システムを作り直し、ラクに手早く、この先ずっと美味しい料理を作り続けたい、と思われる方には、ぜひともぜひとも、読んで頂きたいと思っています。

田内しょうこ(たうち しょうこ)

米カリフォルニア州のミルズ女子大を卒業後、雑誌編集者を経て、料理研究家に。執筆・翻訳も手がける。著書に『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『必ず喜ばれる手みやげお菓子』(主婦と生活社)ほか。1男1女の母。

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