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策士必読!

「上司がイヤ」「会社を辞めたい」その前に冷静になって本書を読んでみよう!

 会社を辞めたい理由ランキングでつねに上位を占めるのが、「上司や経営者の仕事方針への不満」です。残念ながら多くのビジネスマンは、ヒラ社員の立場では上司はもとより会社の現状を変えることが難しいと考えているのではないでしょうか?

 本書は、そんな会社の現状に絶望し仕事を辞めたいと思っている人に、非常に有益な解決策を提案します。それはずばり、100%安全に、誰からも反発を受けずに、上司や社長を自分の思い通りに動かす方法です。

 そんなことが本当にできるのか? と驚かれるのも無理もありません。しかし、本書のベースになっている中国で二千年以上読み継がれる「鬼谷子」という古典に、その方法が実に明快に書かれているのです。

中国で二千年以上読み継がれる、近年最注目の古典をラノベで紹介!

 中国戦国時代に書かれた「鬼谷子」には、「言葉の力で人を動かし、天下をも動かす術」、もっと言えば、王様という自分より強い立場の人間を、自らの身を守りつつ言葉で動かす「策謀」の技術が説かれています。本書は、「鬼谷子」が教える様々な「言葉の技術」をラノベの形でわかりやすく紹介するものです。

 物語の舞台は、新興の出版社に吸収合併された老舗の小さな出版社です。新しい会社になり、社風が一変、企画も通らなくなり、新しい経営陣の意図もわからず、社員たちはやる気を失っていきます。そこで立ち上がったのが主人公のチョウギです。入社5年目の編集部員であるチョウギは、偶然出会った謎の老人から「鬼谷子」の技を学び、ダメ上司やパワハラ部長、ワンマン社長たちを次々と動かしながら会社を変えていきます。

 ストーリーを楽しみながら、「おだて」と「そしり」を使い分ける「飛箝(ひかん)の術」や、相手の感情の反応パターンに合わせて、わざと怒らせたり、悲しませたりすることで本音を引っ張り出す「揣摩(しま)の術」等々、実際の人間関係に役立つ言葉の技術を自然に学べるようになっています。

 ぜひ多くの方に読んでいただきたい一冊です。

(担当/吉田)

目次より

プロローグ 鬼谷子の使い
第1章 人と現実を動かす、最強古典『鬼谷子』とは
1鬼谷子に出会う──ホリフネ会館三階で
2人は見えないところから動かせ!
3動かす相手は見えるところにおけ!
4鬼谷子からの宿題──会話せよ!

第2章 いきなり人を動かすな、雑談で情報収集せよ
5会話は”反覆”だ。同調が基本
6”内ケン”を知れ!──人と人との見えない「関係性」
7”象比の術”を身につけよ!──相手の狙いを探る
8帝国パブリッシャーズの事情――酒の席で聞いた話

第3章 命取り! 動かすべき相手を間違うな
9こちらの言葉に相手の心を反応させるには?
10会話の本質を理解するための陰陽思考法
11否定と同調で強力に内心を引き出す”飛カンの術”
12智者は易しいことを選び、阿呆は難しいことを選ぶ

第4章 有利な「陣営」を見定め、安全地帯を確保せよ
13勢力図を見極め、最も有利な「陣営」に就け!
14社内のうわさやデマとのつきあい方
15"飛カンの術”応用編──ヨイショで言葉を引き出す
16強敵を崩すには、チームワークの隙間を狙え!

第5章 相手の欲を利用して、動かさずに動かせ
17”摩の十法”とは?──相手の心を動かす十の方法
18言葉の裏に隠された狙いを見極めよ!
19説得とは、相手を助けること
20”摩の十法”実践編──相手の心に合わせた言葉で揺さぶる

第6章 誰が動かしているのか、知られずに去れ
21『鬼谷子』の教えるプレゼン四つのルール
22入ってくる猫が青いとは限らない
23ピンチのときこそ”転円”せよ
24チョウギの犯した”周密”の誤りとは?
25失敗の亀裂をふさいだら、ただちに去れ!
エピローグ 鬼谷子の集い
あとがき

高橋健太郎(たかはし・けんたろう)

作家。横浜生まれ。上智大学大学院文学研究科博士前期課程修了。国文学専攻。専門は漢文学。言葉の使い方や読み解き方、古典や名著を題材にとり、独自の視点で研究・執筆活動を続ける。近年は特に弁論術・レトリックをテーマとしている。著書に『どんな人も思い通りに動かせる アリストテレス 無敵の「弁論術」』(朝日新聞出版)、『あたらしい話し方の辞典』(日本文芸社)、『そうだったのか! スゴ訳 あたらしいカタカナ語辞典』(高橋書店)、『鬼谷子――100%安全圏から、自分より強い者を言葉で動かす技術』(草思社)等がある。

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