草思社

書籍詳細

誰にも言えない中国残留孤児の心のうち
エンジニア、牧童、下放青年。残留孤児として大陸で育ち、その後日本への引揚げがかなった三人の人生と、その微妙な心理を描きだす。
ISBN 978-4-7942-1436-2
定価 1,760円(本体1,600円)
判型 四六判
頁数 224頁
初版刊行日 2005年11月07日
原書タイトル
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埜口阿文
1926年佐賀県生まれ。44年、満州電気化学にタイピストとして就職するために渡満。45年5月に家族が佐賀村開拓団に入植。敗戦後、一家で朝陽鎮の日本人難民収容所に送られる。同年11月、中共八路軍の輝南県衛戍司令部に採用。中国にとどまり、国共内戦中は中共の省機関と行をともにする。49年、東北人民政府民政部に配属。52年から3年間、東北人民大学(現吉林大学)付属工農中学で学ぶ。55年、工農中学の同級生と結婚。64年、新設された大連日本語学校(現大連日本語学院)の講師となる。文革中の68年、日本人であることから家宅捜索を受ける。69年から4年間にわたり、明陽人民公社で下放。日中国交成立後、73年に一時帰国。80年、夫と2人の子供とともに日本へ引揚げる。93年~94年、長春大学外国語学院で日本語を教える。著書に、このときの1年間の日記をまとめた『長春大学教師日記』(小社刊)がある。
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