草思社

書籍詳細

それでも私は腐敗と闘う
大統領の疑惑を追及する彼女に、暗殺予告が──。深刻な政治腐敗に苦しむ南米コロンビアで、想像を絶する巨悪に一人果敢に立ち向かう女性国会議員、衝撃の自伝。
ISBN 978-4-7942-1135-4
定価 1,980円(本体1,800円)
判型 四六判
頁数 280頁
初版刊行日 2002年05月21日
原書タイトル LA RAGE AU COEUR
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イングリッド・ベタンクール
1961年生まれ。パリとコロンビアで子供時代を過ごす。フランス国立政治学院卒業後、結婚し二児の母に。1990年、コロンビアに帰国。94年、コロンビア下院議員に当選。大統領の収賄容疑を厳しく追及し、いのちを狙われる。98年上院にトップ当選。2002年、次期大統領選に立候補。5月の選挙を目前にした2月末、武装ゲリラに誘拐された。安否不明。
永田千奈
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒業。主な訳書にルソー『孤独な散歩者の夢想』、ペパン『フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書』『考える人とおめでたい人はどちらが幸せか 世の中をより良く生きるための哲学入門』がある。
この本へのご意見・ご感想
麻薬組織と癒着した深刻な政治腐敗に苦しむ南米コロンビアで、不正を糾弾しつづける女性国会議員がいる。彼女の名は、イングリッド・ベタンクール、40歳、二児の母。
33歳で初当選、大統領の収賄を追求しはじめた矢先、証人が次々と消されていく。この国では暗殺、誘拐など日常茶飯事だ。そしてついに彼女のもとに暗殺予告が届く。「殺し屋を雇いました」──。
渦巻く陰謀、族議員の圧力、捏造されるスキャンダル。想像を絶する危険にさらされ、それでも彼女はひとり闘う。祖国再生のために。

恵まれた生い立ちを捨て、みずから苦難の道を選んだ闘いの半生を、イングリッド自らつづった本書は、前大統領から刊行を妨害されながらもフランスでベストセラーとなった。
巨悪に立ち向かう真摯な生き方が胸を打つ、感動の自伝。