草思社

書籍詳細

クレモニエール事件
妻殺しの罪に服す父。その無実を信じ、冤罪裁判に青春のすべてを賭ける娘。果して真実は──。巧みな心理描写から生の愚かさを浮彫りにする。物語巧者の真骨頂。
ISBN 978-4-7942-1284-9
定価 1,728円(本体1,600円)
判型 四六判
頁数 200頁
初版刊行日 2004年02月27日
原書タイトル L' AFFAIRE CREMONNIERE
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アンリ・トロワイヤ
1911年モスクワ生まれ。1920年に一家でフランスに亡命。1938年に発表された『蜘蛛』は、サルトルの『嘔吐』と争いゴンクール賞を受賞。1959年に異例の若さでアカデミーフランセーズ会員となり、現在に至るまで作品を発表し続けるフランス文学界の重鎮。著書に『女帝エカテリーナ』『大帝ピョートル』(以上、中公文庫)、『バルザック伝』(白水社)他多数。
小笠原豊樹
1932年生まれ。東京外国語大学ロシア語学科中退。訳書に、ソルジェニーツィン『ガン病棟』、ナボコフ『ロシア文学講義』、ファウルズ『コレクター』など。また、岩田宏の名で、詩、小説、評論など多数発表。2014年没。
この本へのご意見・ご感想
この父娘の愚かしさを、誰が嗤えようか
世紀の冤罪裁判から始まる人生の悲喜劇

妻殺しの罪で十五年の禁固刑に処せられた父。その無実を信じる娘マリ-エレーヌは、冤罪を晴らすため、青春の全てを賭けて司法との闘いに立ち上がる。
世紀の冤罪裁判で勝利を手にし、マスコミの寵児となった父と娘。だが父親は沈黙と無気力に沈み、部屋に引きこもる。娘は、弁護士との恋に遅ればせの青春を味わい、現を忘れる。しだいに軋み始める、父と娘──。
巧みな心理描写から生の愚かさを浮きぼりにする。物語巧者トロワイヤの真骨頂とも言える秀逸な作品。