草思社

書籍詳細

石、紙、鋏
優しさと打算、愛情と嫉妬が交錯する息詰まる日々。決して均衡のとれない歪んだ三角関係に、男の生は静かに蝕まれてゆく。人間の猥雑さを見事に描きだした傑作。
ISBN 978-4-7942-1285-6
定価 2,052円(本体1,900円)
判型 四六判
頁数 288頁
初版刊行日 2004年02月27日
原書タイトル LA PIERRE, LA FEUILLE ET LES CISEAUX
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アンリ・トロワイヤ
1911年モスクワ生まれ。1920年に一家でフランスに亡命。1938年に発表された『蜘蛛』は、サルトルの『嘔吐』と争いゴンクール賞を受賞。1959年に異例の若さでアカデミーフランセーズ会員となり、現在に至るまで作品を発表し続けるフランス文学界の重鎮。著書に『女帝エカテリーナ』『大帝ピョートル』(以上、中公文庫)、『バルザック伝』(白水社)他多数。
小笠原豊樹
1932年生まれ。東京外国語大学ロシア語学科中退。訳書に、ソルジェニーツィン『ガン病棟』、ナボコフ『ロシア文学講義』、ファウルズ『コレクター』など。また、岩田宏の名で、詩、小説、評論など多数発表。2014年没。
この本へのご意見・ご感想
優しさと打算、愛情と嫉妬。
歪んだ三角関係が、男の生を静かに蝕む──

絵を描くこと、夢想すること、友達を大事にすること、捨て猫と行くあてのない少年を自分の家に連れてきて面倒を見ること──。限りなく心優しい同性愛者アンドレは、そうした日々に喜びを見出してきた。
穏やかな日常は、一人の青年オレリオの登場によって崩れてゆく。優しさと打算、愛情と憎悪、欲望と奉仕とが交錯する息づまる日々。アンドレと女友達サビーヌ、そしてオレリオの決して均衡のとれない三角関係は、一体どこへ行き着くのか──。
人間の猥雑さを見事に描き出した佳品。