草思社

書籍詳細

女教皇ヨハンナ(上)
九世紀に実在した史上唯一の女性教皇。だがその名は歴史から抹消され、伝説だけが残った──。男装に身を包んだ伝説のヒロインの数奇な生涯を描く、傑作歴史小説。
ISBN 978-4-7942-1448-5
定価 2,090円(本体1,900円)
判型 四六判
頁数 320頁
初版刊行日 2005年10月20日
原書タイトル POPE JOAN
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ドナ・ウールフォーク・クロス
1969年ペンシルヴァニア大学で英文学士号取得後、ロンドンの出版社、ニューヨークの広告代理店勤務を経て、72年UCLAの大学院で文学修士号を取得。その後、ニューヨーク州シラキュースに移り、地元のカレッジで教鞭をとる。これまで言語に関する本や、父娘関係に関する本を数冊出版。本書は、7年のリサーチと執筆期間を経て完成した小説第1作。
阪田由美子
1958年生まれ。翻訳家。主な訳書に、シヌエ『サファイアの書』、シュミット『小説・イエスの復活』(以上、NHK出版)、パンコル『伝説のジャクリーン』(扶桑社)、ランブラン『ボーヴォワールとサルトルに狂わされた娘時代』(草思社)ほか多数。
この本へのご意見・ご感想
【海外書評より】
恋愛、セックス、暴力、陰謀、長年隠されてきた秘密──本書には歴史小説には欠かせない要素のすべてがある。何と魅力的な物語だろう。(ロサンゼルス・タイムズ)

あふれる好奇心を抑えきれず、女の幸せを捨て男として生きる道を選んだヨハンナ。この聡明で思いやりあふれる女性と、9世紀という時代を、著者はじつに活き活きと魅力的に甦らせてくれた。文句なしにオススメの一冊。(ライブラリー・ジャーナル)

息をもつかせぬ巧みな展開、中世ヨーロッパの風景がまざまざと目に浮かぶ──歴史が作られるまさにその瞬間に立ち会うかのような興奮を味わえる。(サンフランシスコ・クロニクル)

蛮行、政争、迷信、宗教的熱狂に彩られた暗黒の時代を、著者はあざやかに描き出す。だがそれは単なる歴史の話ではない。読み進めるほどに、舞台と役者は違えど、いつの時代も変わらないと思い知らされる。(モーニング・スター・テレグラム)