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遺伝子操作で賢いサルは作れる?
――たぶん「イエス」

◆絶滅種再生や人工知能、ブラックホールにゾンビまで、映画から科学の最先端が見える!
映画「猿の惑星」のように、賢いサルを遺伝子操作などの手法で創り出すことは可能でしょうか。あるいは、「ジュラシック・パーク」のように恐竜をよみがえらせることは可能?
「SF映画なんて荒唐無稽」と思われる向きもあるかもしれませんが、実はSF映画は専門家の意見を取り入れるなどして「すごく科学的」に作られているということをご存じでしょうか。本書は新旧の名作ハリウッドSF映画に描かれている科学(「デロリアン」は理論的に可能か?)や、描かれていないウラ側にある科学(昆虫をゾンビ化させる菌が存在する)に正面から切り込む本です。
本書で扱うのは、「インターステラー」や「ジュラシック・パーク」から「マトリックス」や「エイリアン」まで、計10作品。本書を読んでいくと、映画の背景にある科学的事実が、初歩からわかるあっぱれな解説で次々と明らかにされていきます。それは意外とマジメに研究されていたり(ノーベル賞物理学者がワープやタイムトラベルを真剣に研究とか)、映画顔負けの危険な実験が実際に行われていたり(感染力も致死率も高いウイルスの合成実験! 危ない!)。ある意味、映画を超越する奇妙なこと、あるいは恐ろしいこと、あるいはただただ笑える面白いことが起こっている科学の最先端が、次々と見えてくるのです。
本書の著者は、イギリスのテレビ司会者とサイエンスライターです。クスッと笑える二人の掛け合いも、本書の楽しみどころ。笑いと無駄に詳しい科学知識満載の一冊、科学好きにも映画好きにもオススメです!
本書の科学知識を一部紹介
◎人間をゾンビにはしないが、行動を変えたり知能を低下させたりする病原体は存在する。(209ページ)
◎火星に人を送る計画の人材募集が、これまで3つの計画で実施されたことがある。
(18ページ)
◎多くの科学者が一致している見解「エイリアンが人間に寄生することはない」
(339ページ)
◎琥珀の中の昆虫から恐竜のDNAを抽出することは無理。(71ページ)
◎未来からの時間旅行者を呼び寄せるため、MITで「タイムトラベラー会議」が開かれたことがある。(167ページ)
本書で扱う映画(登場順)
『オデッセイ』『ジュラシック・パーク』『インターステラー』『猿の惑星』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『28日後...』『マトリックス』『ガタカ』『エクス・マキナ』『エイリアン』
(担当/久保田)