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一度身につければ一生役に立つ!

ややこしい本を読む技術
VOCABOW小論術 校長 吉岡友治 著
■「あの本は○〇だったね」――本の要旨を一言でまとめられますか?

 古典的な名著や難しそうな哲学書、話題の自然科学書など……読んだほうがいいと思って買ったものの、最後まで読めずに途中で挫折したという人は案外多いのはないでしょうか?
 さらに言えば、「難しい本を読めないのは自分の頭が悪いから?」という間違った悩みを抱えている人もいるかもしれません。
でも、難しい本を読み通せないのは、決して頭が悪いせいでも、根気が続かないせいでもありません。
 では、なぜ読み通すのが困難なのか。
実はこうした「ややこしい本」を読むには、読むための「読書技術」が必要なのです。
著者は、技術も習得せずにいきなりややこしい本を読み始めることは、トレーニングなしでいきなりマラソンを走るようなものだと言います。
 これがいかに無謀なことかは想像できるかと思います。

■『存在と時間』『経済原論』『法の哲学』『ボヴァリー夫人』『ガリア戦記』『日本政治思想史研究』『正義論』『ニコマコス倫理学』も読めるようになる!

 本書は、読書初心者にもわかりやすく、「ややこしい本」を読む「技術」を徹底的に具体的にまとめたものです。
 どんな本を選べばいいかから始まり、どのようにして本の要旨を的確につかみ、本の意義を理解し、これからの人生に役立てていけばいいのか、までを一つひとつ丁寧に解説していきます。巻末には著者おすすめの「ややこしい本」のリストも付いています。
 読み進めながら、「ややこしい本」の作法に慣れて、その中で頭が活発に動く基盤を作ることができるはずです。
 ぜひ本書を読んで読書に対する苦手意識を払しょくしてください。

(担当/吉田)

目次

第1部 読む前に準備する
① 「読む」とはどういうことか?――ウォーミング・アップ
② 「ややこしい本」のしくみ――読む前によく眺めよう

第2部 読みながらすべきこと
③ 問いはどこ? 答えは何? ――要旨をつかむ
④ 理屈はきっちりとたどる――根拠が分かる自分を作る
⑤ 証拠を出す――現実としっかり結びつくための材料

第3部 読み返しつつ考える
⑥ ロジックを深める構造
⑦ 比較してテンションを探す
⑧ 別な本と比べる――比較・対比から新しい見方へ

第4部 ややこしい大著を読む
⑨ ピケティの『21世紀の資本』を読んでみる

第5部 対話して世界を広げる
⑩ みんなで話すと分かってくる――会読のすすめ
⑪ 文学はどう読むのか?――物語を豊かに読む

読むべき「ややこしい本」リスト

著者紹介

吉岡友治(よしおか・ゆうじ)
宮城県仙台市生まれ。東京大学文学部社会学科卒、シカゴ大学大学院人文学科修士課程修了、比較文学・演劇理論専攻。竹内演劇研究所、駿台予備学校・代々木ゼミナール講師、大学講師などを経て、現在は、神田神保町VOCABOW office で、法科大学院・MBAの志望者、企業などに対する論理的文章の指導を行い、インターネット小論文添削講座「VOCABOW小論術」も主宰。著書に『シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術』『文章が一瞬でロジカルになる接続詞の使い方』(共に草思社)、『東大入試に学ぶロジカルライティング』『ヴィジュアルを読みとく技術』(共にちくま新書)、『だまされない〈議論力〉』(講談社現代新書)、『法科大学院小論文 発想と展開の技術』(実務教育出版)、『必ずわかる!「○○主義」事典』(PHP文庫)など多数。
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