話題の本
話題の本一覧
- エビデンスに基づいた、画期的組織理論
- 「習近平」とは何者なのか?
- きみはエドワード・ウィルソンを知っているか?生物学の最重要人物に迫る
- 無駄こそが尊いという、禅の逆説的な知恵
- “人生の終盤”にドラマが炸裂!!の超短編老齢小説集
- 未曾有の強気社員はなぜ出現し、仕事に何を求めているのか
- 追いつめられる金一族、成熟しない韓国政治。またもや半島が波瀾の目に。
- 子供たちの前途を祝する書
- フランス旅行で建築を見ない人はいない。なぜならそれは歴史の証人だから
- 「明日に向かって種を蒔け!」 2000年以上前から伝わる心に刺さる不思議な名言
草思社ブログをご覧ください
33人の作家たちに学ぶ「年の取り方」

誰しも青年期を過ぎ、中年期を迎える頃には、身心の不調や衰えを感じたり、家族のケアが必要になったりと、「老い」に向き合わざるを得ません。
今日では老いは若さを失うという面でネガティブに捉えられがちですが、古来「老いる」とはめでたいことでありました。
めでたき人のかずにも入(いら)む老のくれ 芭蕉
本書では、「老い」を描いたエッセイ、小説、詩歌三十三篇を選りすぐって収録しました。年を取ることの寂しさ、哀しさ、愉しさ、歓びが、書き手それぞれの独自の筆致で表現されています。
これまでの人生を振り返りながら、老いゆく自分を認め、いずれ必ずやってくる「死」に対峙する――。「老い」を描くということは、「いかに生きるか」を描くことと同義であると感じさせられます。
(担当/渡邉)
【収録作家】(掲載順)
芭蕉、あさのあつこ、角田光代、向田邦子、井上靖、河野多惠子、山田太一、古井由吉、佐伯一麦、島田雅彦、谷崎潤一郎、筒井康隆、金子光晴、萩原朔太郎、堀口大學、杉本秀太郎、富士川英郎、吉田健一、松浦寿輝、谷川俊太郎、室生犀星、木山捷平、吉行淳之介、遠藤周作、吉田秀和、河野裕子、森澄雄、中村稔、穂村弘、倉本聰、鷲田清一、中井久夫、太田水穂
【目次】
芭蕉「めでたき人のかずにも入む老のくれ」
あさのあつこ「いい人生?」
角田光代「加齢とイケメン」
向田邦子「若々しい女について」
井上靖「少年老いやすし――教科書の中の時限爆弾――」
河野多惠子「せっかく逝くのだから少し珍しい最期を」
山田太一「老いの寒さは唇に乗するな」
古井由吉「人も年寄れ」
佐伯一麦「年も老いもっと愚かに」
島田雅彦「老人とジム」
谷崎潤一郎「老いのくりこと 抄」
筒井康隆「いくつになっても色気を」
金子光晴「若さとは」
萩原朔太郎「老年と人生」
堀口大學「酒」
杉本秀太郎「和楽のつどい」
富士川英郎「夕陽無限好」
吉田健一「早く年取ることが出来ればと……」
松浦寿輝「孤蓬浮雲」
谷川俊太郎「明日が」
室生犀星「老いたるえびのうた」
木山捷平「辛抱」
吉行淳之介「葛飾」
遠藤周作「老いて、思うこと」
吉田秀和「不条理と秩序」
河野裕子「存命のよろこび」
森澄雄「虚空の遊び――「私の履歴書」」
中村稔「老いについて」
穂村弘「人生後半の壁」
倉本聰「まどろむ」
鷲田清一「「忘れ」の不思議」
中井久夫「老年期認知症への対応と生活支援」
太田水穂「病床夢幻(二) 抄」
著者略歴・出典