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近代短歌はおもしろい!

本書は近代歌人15人の代表歌550首に、丁寧な鑑賞を付した決定版アンソロジーです。
取り上げる歌人は、石川啄木、島木赤彦、三ヶ島葭子、若山牧水、岡本かの子、与謝野晶子、北原白秋、今井邦子、前田夕暮、斎藤茂吉、釈迢空、片山広子、吉井勇、窪田空穂、土屋文明。
同様の選集では歌人の生年順に並べられることが多いですが、本書では没年順に配しています。これは「それぞれの歌人の人生とともに近代史を眺めたい」という編者の思いからなされたものです。
例えば、啄木は関東大震災を経験しなかった。牧水は日中戦争を経験しなかった。晶子と白秋は戦争末期の疎開を経験しなかった。茂吉と迢空は戦後の高度経済成長を経験しなかった。
石川啄木から土屋文明までの15人の作品を読み進むことにより、日本の近代を確かに生きた一生活人でもある歌人の姿をまざまざと見てとることができるでしょう。
そして同時に深く得心させられるのが、歌人それぞれの文体の存在であり、世界に対する態度の違いです。同じ時代に生き、同じ事件に接しても、詠まれる歌の姿は大きく異なります。収録されている歌の歌人名を隠してみても、高い確率で誰が作者かを言い当てられるかもしれません。偉大な作家だからこそ持つ文体の力といえるでしょう。
近代の文語が用いられている作品も含まれていますが、すべての歌に付された鑑賞では、単純な現代語訳ではなく、文語のニュアンスも説明されています。近代短歌のおもしろさを存分に堪能してください。
(担当/渡邉)
内容紹介
髙良さんの魔術によって、教科書から抜け出してきた
晶子、啄木、かの子……。みんな生きている!
――穂村弘
親切、真摯、辛辣……
近代短歌を楽しむ最良のイヤホンガイドです!
――俵万智
近代歌人15人の代表歌550首に、
丁寧な鑑賞を付した決定版アンソロジー。
従来、取り上げられづらかった女性歌人も紹介。
近代短歌はおもしろい。ただ、おもしろさを感じるにはちょっとしたコツが要る。
楽しく読むためには、近代の文語に慣れたり、
彼らの経験してきた社会を知ったりする必要がある。
本書は、まだ近代短歌に不慣れな読者のために、入口となるべく書かれたものである。
一般にアンソロジーといえば、短歌作品だけ並べるものだ。
けれども本書では、すべての歌に鑑賞を付した。
鑑賞では、単純な現代語訳ではなく、
文語のニュアンスも含めた印象が伝わるように意識した。
――「はじめに」より
【本書で取り上げる近代歌人15人】
石川啄木
島木赤彦
三ヶ島葭子
若山牧水
岡本かの子
与謝野晶子
北原白秋
今井邦子
前田夕暮
斎藤茂吉
釈迢空
片山広子
吉井勇
窪田空穂
土屋文明
