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「老後は楽しまなきゃ損」バカが、やかましい!

■「楽しまなきゃ」という圧に、うんざりしている人へ
「人生を楽しみましょう」
「老後は第二の青春です」
「まだまだこれから!」
……いや、正直、ちょっとめんどくさくないですか。
そんな気持ちを、これほど率直に、これほどユーモラスに書いてくれた本は、なかなかありません。
本書『老後がめんどくさい』は、78歳の著者が、自身の“ものぐさな老後”を素材に綴ったユーモアエッセイです。
本書が一貫して問いかけてくるのは、「老後は本当に“楽しまなければならない”のか?」という、素朴で、でも誰も正面から言いにくい疑問です。
テレビや雑誌では、元気いっぱいに趣味を楽しむ高齢者や、旅行、推し活、習い事に励む姿があふれています。
それを見るたびに、
「自分の人生はつまらないんじゃないか」
「もっと何かしなきゃいけないのでは」
と、焦りを感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
著者は、そうした風潮に対して、
「やかましいわ」
と、一喝します。
■ものぐさで、めんどくさがり。でも、それがどうした
著者が語る、「楽しいことがなくてもいい」「昨日と同じ今日で十分」という境地は、“楽しまなきゃ損”“明るく元気が良い”ことを求められる社会への違和感を、老後の実感から言語化するものです。
何かを成し遂げなくてもいい。
特別な充実感がなくてもいい。
ただ今日をやり過ごせたら、それで十分。
その視点は、いまの時代には、むしろ新鮮に感じられます。
がんばらなくてもいい。
めんどくさいと思ってもいい。
ものぐさでも、生きていていい。
『老後がめんどくさい』は、多くの人が心のどこかで抱いている
「老後なんだから、もう自分の好きなように生きさせてほしい」
という気持ちを代弁し、読者をほっと安心させてくれる一冊です。
ぜひ多くの方に知っていただければと願っております。
(担当/吉田)
目次
まえがき
第1章 世間は「人生を楽しまなきゃ損」と煽る
世界は「楽しいこと」であふれているか?
「楽しむ」はいまでは、人生の一番の意味
「がんばれ」の衰退、「楽しんで」の流行
楽しくなければ人生じゃないか
そして「推し活」老人たちが出現した
大谷翔平は「勝たないと楽しくない」といった
わたしはおかしいのか?
日本の高校で助かりました
第2章 望みは昨日とおなじ今日の日
人生とはこういうものか
楽しいことがなくても、全然いい
窮屈なポジティブ思考
定年後なにもしなかった
本は出させてもらったが
おもしろくない奴とはわたしのことである
第3章 老後の資金などない
わたしは投資アレルギー
金が一番の価値ではなかった
投資をするならNISAをやるが……
捕らぬ狸の皮算用が魅力的ではあるが
それでもわたしは投資をやらない
生活コストを下げる
ユーチューブという金のなる木
第4章 人生のほとんどは運である
自分の力で生きているつもり
わたしが「人生のほとんどは運だ」と考えた理由
絶対的な運、可能性としての運
意外に自分の力では生きてこなかった
運は「親ガチャ」とどこがちがうのか
人生でどんな人に出逢うのかも運
吉本隆明に出逢ったこと
第5章 意志はどこまで有効か
いやいや、それはちがう
夢を持たない人間
幸運の前髪を摑むのは実力
凡庸な子どもだった
絶対に行きたかった欧州ヒッチハイク旅行
ほんとうに書きたかった唯一の本
やりたいことはもうなにもない
念願の平泉
第6章 狡猾な世間に振り回されない
孫が生きてゆく世の中
大げさでウソくさい作りものばかり
バカのひとつ覚えと決まり文句
テレビがまるで危機感がない
和田秀樹の「テレビの見方」はいらない
第7章 老人は世につれ、人につれ
だれもほんとうのことをいわない
今日一日分だけの不快を耐える
人生百年を生きることの不幸
命を大事にしすぎる国
あっぱれ、ものぐさ老人
第8章 なるようになるよ
山極壽一のゴリラに学ぶ
わたしが大切にしなくなったこと
卑怯なことができない
人間元素の人
司馬遼太郎『街道をゆく』を読み終えた
人生は、なるようになるが9割
あとがき
